2022年、2023年には、Twitter、Google、Microsoft、Metaを含む多くの外資系IT企業でレイオフ(リストラ)が発生しました。外資系企業の従業員は、レイオフ対象になっても退職金や次の転職先の見込みがあるため、過度に不安にはなりません。ただし、会社の雰囲気悪化や給与上昇の難しさ、ボーナス減少などのデメリットもあります。
本記事では、レイオフ傾向のある企業の見分け方や情報収集方法を解説します。
過去にレイオフしたことがある会社は、再度レイオフする可能性が高い
過去にリストラを経験した会社は再度リストラする傾向があると考えられます。売り上げが安定しない、成長企業でも経済状況の悪化で人員削減が必要になった場合、一度でもリストラ経験があると再度実施することに躊躇しなくなるためです。調べ方は以下の通りです。
ネットで過去のレイオフ履歴を調べる
一番簡単な方法は、ネットでレイオフしたニュースを調べることです。会社名と「リストラ」「レイオフ」「layoff」などのキーワードで調べれば、過去に実施したリストラの規模や時期を確認することができます。
LinkedInで従業員数の遷移を調べる
裏技的な方法としてLinkedInの有償Premium版で従業員数の遷移を調べる方法があります。総社員数のグラフの推移を見て、下がっている場合、レイオフしたと考えられます。このような会社は、下図は、Metaの例ですが、少しわかりずらいですが、2022年7月頃から継続的に従業員数が減少しています。
レイオフの予兆の調べ方
その会社がレイオフしようとしている予兆について調べる方法がいくつかあります。以下の通りです。
LinkedInで新規採用人数を調べる
LinkedInの有償Premium版では、新規採用人数を知ることができます。新規採用人数が右肩下がりになっている場合、何らかの理由で採用を抑えている可能性があり、確実ではないものの、将来レイオフがある可能性があります。例えば、Googleの場合、2022年8月以降明らかに採用人数を減らしている傾向が見られます。Googleは2023年1月20日に約1万2千人のレイオフを発表しました。半年前後のタイムラグが見られます。
下図は、Salesforceの例ですが、2022年6月以降採用人数を減らしており、2023年1月と2月にレイオフしましたね。こちらも半年前後の採用を減少させてからレイオフまでタイムラグが見られます。
採用が減少していると将来必ずレイオフがあるというわけではありませんが、もし新規採用数が減少しているなら、早く駆け込みで転職を試みるかのか、止めておくのかよく検討したほうが良いですね。
働いている人たちのレイオフの噂話を調べる
かなり確実なレイオフの情報として、内部情報をつぶやいているレイオフの掲示板サイト thelayoff.com があります。日本では、あまり知られていないものの、会社の中で流れているレイオフの噂をリアルタイムに知ることができ、レイオフを調べるための最強のサイトとなっています。
私の以前勤めていた会社でもレイオフがあったので、その際このサイトを良く覗いていましたが、社内の人間と思われる人によって書かれており、大変信ぴょう性が高いと感じていました。
転職エージェントから情報を得る
レイオフが始まる前には、多くの場合、フリーズ(雇用凍結)状態になります。そのため、面接中でも進まなくなるため、いち早く転職エージェントがレイオフの兆候をつかみます。もし、転職エージェントにお世話になっているのであれば、現状のフリーズやレイオフの状況について教えてもらいましょう。
レイオフがあるからと言って、ダメな会社ではない
レイオフする外資系IT企業の見分け方について、記事を書いていますが、必ずしもレイオフがあるからと言ってダメな会社というわけではなありません。単に業績が悪くレイオフするというよりも、成長企業でアグレッシブに経営していたが経済状況の悪化のためにためにレイオフするパターンが多いためです。そのような会社は、一度立て直したのち再び成長する可能性が高いでしょう。
したがって、レイオフする外資系IT企業の見分けられたとしても、その企業を避けるのは必ずしも得策ではありません。レイオフする企業の方が年収が高いケースが多いですし、景気や会社の状況が良くなればチャレンジしても良いのではないかと思います。
まとめ
この記事では以下のことについて説明しました。
ポイント
- 過去にレイオフしたことがある会社は、再度レイオフする可能性が高い。ネットで過去のレイオフ情報やLinkedInで従業員数の遷移を調べることで、レイオフする可能性が高い会社を見分けることができる。
- LinkedInやリストラの噂話のサイト、転職エージェントなどからレイオフの予兆を知ることができる。
- ただし、レイオフがあるからと言ってダメな会社というわけではない。会社の状況が良くなればチャレンジしても良い。
私のこれまで経験をもとに記事を書きました。外資系IT企業のレイオフに関する事情を理解いただけましたでしょうか。これで、皆さまが少しでも外資系IT企業への転職の参考になればとても嬉しいです。
他にも記事をいろいろ書いていきますので、参考にしてみてください。
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