外資系IT企業で働く際の英語力について、どれくらい必要か、TOEICの目安や面接での英語力の要求度など疑問を持つ方も多いでしょう。本記事では、実際の経験に基づき、必要な英語力やTOEICの点数、面接での英語力要求について解説します。企業ごとの英語力の要求度にも触れ、転職活動の参考にしていただければ幸いです。
外資系IT企業の転職に絶対英語は必要なの?
外資系IT企業では、英語力があると働きやすいとされていますが、必ずしもペラペラである必要はありません。私自身、大手からスタートアップまで4社の外資系IT企業で働いた経験から、求められる英語力には違いがあることを実感しました。以下に、英語力が必要な企業とそうでない企業の例を説明します。
あまり英語力を必要としない外資系IT企業もある
日本オフィスの従業員が多く、またオフィスが20年以上存在する場合、英語力があまり求められない場合があります。日本オフィスの従業員が多い場合、コミュニケーションはほとんど日本語で行われるため、外資系といっても日系企業とあまり変わらない状況になります。そのような企業では、英語の読み書きは必要ですが、聞き取りや話す機会は少ないです。
私自身、英語力をあまり必要としない外資系IT企業で働いたことがあります。日常業務では英語の読み書きが必要でしたが、話す機会は多くありませんでした。周りの同僚も英語が得意でない人が多かったです。ただし、海外出張時には英語が必要であり、海外から外国の重役が来社した際には英語が必要でした。したがって、英語力を持っていることは、外資系IT企業での就職において有利に働くことがあります。
GAFAMやSaaS系は高い英語力が求められる
GAFAMやSaaS系、または日本オフィスができてから5年以内の比較的新しい企業では、高い英語力が求められることがあります。このような企業では、自分の所属する部署の上司が海外にいる場合や、海外の部署とのコミュニケーションが必要な場合があります。メールやチャットはもちろんのこと、海外の上司や同僚との英語でのミーティングが行われることもあるため、高い英語力が必要です。
私自身も、周りで働いている人たちの英語レベルが高く、普段から英語でのコミュニケーションが行われていました。英語での会話がスムーズであることは、外資系IT企業での仕事において重要な要素の一つであるといえます。
英語が必要かどうやって見分ければよい?
外部からでは、企業の実態を把握することは難しいことがあります。そのため、ポジションのJob Descriptionを確認したり、同じ企業で働いている友人に聞いたり、転職エージェントに相談したりすることが大切です。また、企業の人事とカジュアル面談を行う機会がある場合は、英語力がどの程度必要かを尋ねることもできます。これらの方法を通じて、求められる英語力を把握し、適切な対策を講じることが重要です。
面接で必要な英語力とは?
英語力をあまり必要としない会社の場合
面接時において、英語での会話が求められる可能性は低いでしょう。
私が以前在籍していた企業では、面接官として候補者を見る際には、英語力よりも、業務経験や技術力、顧客対応力などを重視していました。ただし、英語力が必要な業務である場合には、読み書きの能力は必要となります。そのため、レジュメでTOEICのスコアが700点以上であるかどうかを確認していました。
英語力を必要とする会社の場合
面接時には、英語での会話が求められる可能性が高いでしょう。
面接官が外国人である場合もありますし、日本人であっても面接で一部英語で質問して英語力をチェックすることがあります。実際に英語でのコミュニケーションがスムーズに行えることが重要です。
例えば、経歴の詳細や、転職の理由、自分がこの企業でどのような貢献ができるかについての質問には、英語で回答できる必要があります。面接での英語力が求められるシーンは多くありますので、事前に英語力の充実に努めることが重要です。
外資系IT企業で活躍するのに必要な英語力
日本国内の企業であっても、グローバルなチームメンバーと協力して業務を進めることが増えているため、英語力はますます重要になっています。本記事では、外資系IT企業で活躍するために必要な英語力について、詳しく解説します。
リーディング力
日本人が英語で最も得意とするリーディング能力ですが、私は今後あまり重要視する必要がないと考えています。多くの人が受験英語で十分なリーディング力を持っている上、Google翻訳、Outlookの翻訳機能などがあるため、それで十分対処できます。
私自身、英語の方が明確な場合には翻訳機能を使わずに英文のまま読むこともありますが、長い英文を読むのは疲れるため、時々翻訳機能を活用しています。
ライティング力
外資系IT企業での活躍には、ライティング力も必要不可欠です。Google翻訳があるとはいえ、それだけでは優れた英文を書くことはできません。ライティング力を高めることで、仕事のスピードも向上します。そのため、英語のライティング力は鍛えておくことが重要です。ただし、外資系IT企業に入社してから鍛えることもできます。
外国人は、長い英文を読まない傾向があるため、簡潔かつ明確な文章を書くことが求められます。単に英語で文章を書くだけでは不十分で、以下のようなライティングスキルを身に付けることが望ましいです。
外資系IT企業で必要なライティング力
- ビジネスレベルの英語を書く
- 結論ファースト、ポイントを整理する
- 箇条書きにするなど、構造化された文章を書く
リスニング力
外資系IT企業での業務には、全社ミーティングの動画を視聴したり、英語での技術トレーニングを受講するなど、英語を聴く機会が多くあります。近年ではキャプション機能によって英単語を表示することができますが、常に利用できるとは限りません。そのため、リスニング力を鍛えておくことが重要です。
会話力
英会話は、日本人にとって最も苦手な分野です。相手が話す内容を理解し、自分自身の考えを英語で表現する力が必要です。特に、外国人とのオンラインミーティングや、海外からの上位マネージャーとの会話、海外出張など、英語力を必要とするシーンが多い外資系IT企業においては、英会話力を鍛えることが不可欠です。
目指すべき英語のレベル:まずはTOEIC800点、できればTOEIC900点
以下は、私の個人的な感想です。
私の経験によれば、日本人の英語を話せるエンジニアは非常に少ないと感じます。転職イベントでは英語を話す人を見つけるのが難しいです。一方で、最近は日本語を話す外国人エンジニアが増えており、彼らは英語、日本語、母国語を高いレベルで話し、その能力に感心します。私自身も、もっと勉強が必要だと日々感じています。
英語が話せる日本人が少ないため、英語力と技術力を持っていれば、日本人エンジニアの中で100人に1人の人材になる可能性があります。技術力の高い日本人は多いので、後は英語力が鍵です。
英語にもっと時間を投資し、まずはTOEIC800点以上を目指しましょう。そうすれば、外資系IT企業が求める人材になり、自然と年収も上昇するでしょう。
まとめ
この記事では以下のことについて説明しました。
ポイント
- 英語が必要な企業、そこまで必要でない企業があるので、転職エージェントに聞くなど事前に会社を調査しておこう。
- 外資系IT企業で働く際に実際に必要な英語レベルをリーディング、ライティング、リスニング、会話のレベルで説明しました。
- 英語に時間を投資してTOEIC900点レベルになれば【英語力】x【技術力】で100人に1人の人材になる。外資系IT企業から引く手あまたになるだろう。
私のこれまで経験をもとに記事を書きました。外資系IT企業に必要な英語力について理解いただけましたでしょうか。これで、皆さまが少しでも外資系IT企業への転職の参考になればとても嬉しいです。
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